愛&ハート218号

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あいハート須磨「特養・短期入所部門」では26年度より、認知症高齢者に対するケアの向上を目指したいとの思いから「認知症ケア委員会」を発足させました。委員会の活動状況を、シリーズ三回に分けて紹介していきた....

あいハート須磨「特養・短期入所部門」では26年度より、認知症高齢者に対するケアの向上を目指したいとの思いから「認知症ケア委員会」を発足させました。委員会の活動状況を、シリーズ三回に分けて紹介していきたいと思います。第一回目は「認知症とは」、「認知症ケアを強化するに至ったきっかけ」について紹介します。『認知症』とはどんな病気なのか。『認知症』とは単に老化に伴う症状(同じ話を繰り返す・物忘れ)とは違います。『認知症』とは脳が何らかの原因により機能が低下し、生活する上で支障が出ている状態(およそ6カ月継続)を指します。引き起こす病気の種類は主に4種類あり、1アルツハイマー型認知症2レビー小体型認知症3脳血管性認知症4前頭側頭葉変性症(ピック病)です。主にこれらの病気を原因とし、脳の細胞が壊れ、その細胞が担っていた機能が失われると、記憶障害や見当識障害(時間・場所・人の見当がつかない)、失語などの症状が現れます。これらの症状をまとめて基本症状と言います。基本症状から引き起こされる二次障害を行動・心理症状(BPSD・以前は問題行動と呼ばれていた)と言い、BPSDは身体的要因や心理的要因、環境的要因などの様々な要因が作用して出現します。主な症状として徘徊・帰宅行動・暴言・暴力・異食・幻覚・妄想等があげられますが、BPSDは誰にも出現するわけではありません。それには理由があり、基本症状がある場合でも、様々な要因が本人にとって安心でき、快いと感じることができればBPSDは出現しないと考えられています。すなわち、本人にとって安心できる環境があれば問題はないのです。特養の入居者ほぼ全員が医師の診断によると、何らかの認知症の症状があります。基本症状のみの方もいれば、BPSDが出現している方もいます。これまでは三大介護(食事・入浴・排泄)を基本としながら、個別ケアをしてきました。しかし、それだけでは充分な支援が出来ているとは言えません。私達は介護の専門職として、超高齢化社会において培っていかなければならない専門性は、もっと奥深いものだと考えています。二一年度から二六年度までの五年間、介護力向上研修会に参加し、科学的介護(自立ケア)を実践してきました。そして、さらなるケアの向上を目指し、認知症高齢者に対するケアへの取り組みを開始しました。1「行動の理由」について考え、2「その人らしさ」とは何かを追求し、3「心に寄り添いその人の身になって考える」ケアを実践できるよう取り組んでいきます。次回は委員会での取り組み内容、認知症介護実践者研修への参加について紹介したいと思います。「認知症高齢者」と向き合う●「認知症高齢者」と向き合う●3回連続シリーズ1あいハート須磨機関紙「南町だより」が校了し、あいハート南町十五周年記念行事が一段落してこの原稿を書いています。事業指定日の六月三〇日を開催日に設定し構想を練り始めたのは平成二七年が明けてすぐの会議でした。その後、この時まだ採用されていなかったスタッフ、勤続十年以上のベテラン、派遣スタッフのそれぞれが刻々と開催日が迫る中、準備を進めてきました。シンボルデザインやアイテムの検討、プログラムの詳細を組み立ててシミュレーションするなど、夜遅くまで作業した甲斐もあり、「手作り」と「らしさ」が出せた記念行事になったと感じています。皆、よくついてきてくれました。特養主任東根恵子「あいハート南町」十五周年記念行事を終えて「あいハート南町」十五周年記念行事を終えて4 2015年8月218号愛&ハート