愛&ハート242号

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あいハート須磨特養では、安心で信頼されるサービスの提供ができるように、サービス向上の取り組みを行っております。その取り組みの一つとして昨年度から個別認知症ケアの確立を目指した「認知症ケアプロジェクト」....

あいハート須磨特養では、安心で信頼されるサービスの提供ができるように、サービス向上の取り組みを行っております。その取り組みの一つとして昨年度から個別認知症ケアの確立を目指した「認知症ケアプロジェクト」が始まりました(中期計画:平成30年度?令和2年度)。その活動の紹介をします。まずは職員が「認知症」という病気を学習して理解を深めました。そして、認知症高齢者にとって「何をすることが良いことなのか?」を検討しましたが、「こんな事をしたら喜ぶかな?」程度でした。職員の考えだけではなかなか思い浮かばず、それなら直接聞いたら良いのではないかということで、入居者の方と話し合いをすることになりました。職員が主導で単に何がしたいかを聞くだけではなく、入居者の方々が自発的に会話が出来(入居者主体の話し合い)、話の中からキーワードを見つけるために「自治会」的な話し合いを目指しました。入居者が自ら発言しやすいように、事前に話し合うテーマを決めたり、会話が途切れないように職員がつなげてみたり、また「回想法かるた」を使用し写真を見ながら昔のことを話したりしました。自治会の話し合いの中で、4月には「電車に乗って花見に行こう!」という企画を立て、明石公園までお花見に行きました。施設行事の外出は、ほぼ車で現地まで行くのですが、入居者の方が自ら切符を購入して電車に乗って目的地まで行くということがとても新鮮でした。また、昔喫茶店を営んでいた方が、その時のことをお話ししてくれました。「もうとうに店は閉めました。こんな体やもん。私の所はサイフォン、うっかりしてたらよう割れました。アルコールランプや。ドリップはコクがあるけど時間が経つと美味しくなくなる。20年やっとるもん。珈琲豆も美味しくなかったらいかん。上島珈琲。サンドイッチもケチらんとマヨネーズはたっぷり付けたらいいねん。ハムときゅうりと。卵は面倒くさいから炒ってね。20?30人分は作ったな。」と、お話している時はとてもイキイキした表情で話されていました。「そのコーヒーとサンドイッチをまた食べたいね。」ということで、物品や材料、レシピや切り方を教えてもらいながら、職員と自治会の皆さんで「喫茶店のサンドイッチ」を再現し、その当時の味を美味しく頂きました。平成27年4月から開始された選択プログラム。ご利用者が楽しみややりがいを感じながら、意欲を持って取り組めるようにしたものです。そのメニューの一つとして『手芸』が始まりました。手先を使ったり脳を使ったりすることで、脳が活性化され、認知症の予防や改善にもつながっていきます。現在、手芸は月1?2回のペースで実施させていただいており、主に『さくらほりきり』の手芸キットを用いております。初めての方、手芸は苦手だと思っている方でも簡単にお作りしていただけ、とても手作りとは思えない豪華な出来栄えとなっています。実施前には予告をデイサービスの入り口に掲示させていただき、皆さんの創作意欲を喚起しています。「これはいつからするの」「私もしたいから、予約入れてね」と意欲満々!参加人数は20名前後。一日平均3?8名。この人数に対応する為、今年の2月から製作補助職員を採用し、下準備を任せて作業の効率化を図っています。手芸は主に『押絵』『木目込み』『実用小物』等を製作。その中で皆さんが得意とするのは『押絵』です。昔されていた方が多く、手慣れた様子でパーツをちりめん布でくるみ、貼り合わせて作っていきます。逆に苦手なのは、『木目込み』です。目打ちを使って溝に布を入れていきますが、「力が入るわね」「難しいわ、全然入らないわ」と悪戦苦闘!職員が手を添え、一緒にきめ込んで完成させていきました。このように状況を見ながら、必要な部分をサポートさせていたあいハート須磨・離宮前■特養部門長原田浩樹プロジェクト活動の紹介■須磨デイサービス主任堀下淳子選択プログラム『手芸』4 2019年8月242号愛&ハート