愛&ハート243号

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活を営むことができるよう?必要なサービスを提供することとされ、単に身の回りの世話をすることを超えて、〝高齢者の自立支援?を理念としている」と唱われていて、ケアを提供する立場で重要視されるのが、自立性を尊....

活を営むことができるよう?必要なサービスを提供することとされ、単に身の回りの世話をすることを超えて、〝高齢者の自立支援?を理念としている」と唱われていて、ケアを提供する立場で重要視されるのが、自立性を尊重する「高齢者ケアの3原則」です。「1人生継続性の尊重」これまでのライフスタイルをできるだけ変えずに、普段通りに暮らし続けられるようサポートする。「2残存能力の維持、活用」行きすぎたお世話を避け、補助用具や住環境を能力に応じて整えることで、残された能力をできるだけ引き出す。「3自己決定の尊重」高齢になっても、介護が必要になっても、人生のあり方は自分で決め、周囲はその意思を尊重する。ショートステイでは多種多様なニーズを抱えたご利用者が生活されています。一人一人に対して提供するケアも異なります。「一人でできること・できないこと」を見極めた後、「できることはしていただく」(残存能力の維持・活用)を基本としながら支援させて頂いています。ご利用者さんに「ケアの3原則」を重視したケア(支援)が提供され、どのように自立した生活されているのか等、またの機会にご紹介させて頂きます。こんにちは、研修担当の岡田です。今回は、福祉教育プロジェクトの活動について紹介します。私は平成29年2月から神戸市老人福祉施設連盟の要請で参加しています。このプロジェクトの目的は高齢者の精神面・身体面の理解を主眼に体験型の福祉授業を通して、支援を必要とする人々と共に生きる意味を考えることです。授業の対象は中学1年生です。50分授業の2コマを使用します。高齢者疑似体験は6種類。1軍手を3重にはめて字を書く。財布からお金を出す、2イヤーマフを着用した伝言ゲーム、3白内障と視野狭窄のフィルターをつけたゴーグルを着用し数字をかいたマグネットを順番に取る、4車椅子に座る人と押す人に分かれて段差の昇降、5アイマスクを着用し白杖をつき障害物の間を歩く、6膝サポーターを着用しベストと足首におもりをつけての階段昇降、服の着脱を手伝うという内容です。授業の目標は1高齢者の特徴を知る、2身体的特徴を知る、3高齢者の身体的特徴を体験することで、不安や困っていることを理解する、4体験学習を通じて共に生きる力を醸成するきっかけとすることです。疑似体験後はグループで振り返りを話し合います。気づいたことや介助をして難しかったこと、今後チャレンジしてみたいことを話し合います。生徒の感想は「自分が当たり前に過ごしていたことが実はすごいことだった」「困っている人がいたらまず話かける」や「高齢者をサポートし気持ちに寄り添える人間になりたい」等がありました。体験を通じ考え想像することで何に困っていて、何をすればいいか相手を思いやる心で行動に繋がることを期待します。福祉授業は平成29年度7校、平成30年度8校、特別支援学校1校で実施。実際の授業は区単位で、施設の福祉教育担当者が行います。介護の専門家である私達が知識や経験をもとに分かりやすく生徒に伝えていくことが社会における重要な役割と考えます。私自身、授業を真摯に受ける生徒の姿に感銘を受けプロジェクトに携われたことに感謝しています。生徒の指導や育成にやりがいや達成感を感じますし、自分の成長のためにも今後も続けていきたいと思います。研修担当主任岡田英子福祉教育プロジェクト?80歳の世界を知ろう?愛&ハート2019年11月243号5